未来会議室ブログ

「世界でいちばん貧しい大統領」から考えるミライ。

更新日:2016.04.13
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コワーキングスペース未来会議室
広報、ライター
工藤英揮

 

 


 

「世界で一番貧しい大統領」として、有名なホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領(80)をご存知だろうか。

最近の来日後は各種メディアが取り上げているため、耳にする機会も増えたかと思う。では彼はなぜ「世界一貧しい」のか。彼の生き方、考え方について考察ておきたい。

出典:http://xn--zcke9dva9l0bb.com/


  • 給与:9割を寄付し、$1,000強で生活
  • 住居:大統領公邸には住まない
  • 個人資産1:(ビートル)
  • 個人資産2:トラクター
  • 個人資産3:農地
  • 個人資産4:自宅
  • 趣味:花の栽培
  • 愛称:エル・ペペ
  • 飛行機:エコノミー
 

これだけの情報でも、質素な生活を好んでいることがわかる。彼はモンテビデオの貧困家庭で育ち、モンテビデオ大学を卒業しているが、極左組織に加入し、襲撃(被弾)収監(13年)された経験もある。

波乱万丈な”経験”

があることは間違いなさそうだ。

 

政策に関しては、中道左派路線をとっており、反新自由主義政策をとってきた。また、人工妊娠中絶大麻(世界初)同性結婚を合法化したことは衝撃的だった。

彼の思想はその佇まいや言動からも世界中に波紋を与え続けている。






※以下スピーチより抜粋

「質問をさせてください。

ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てば、この惑星はどうなるのでしょうか。

 

「なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?」

 

「我々の前に立つ巨大な危機問題は、環境危機ではありません。

政治的な危機問題なのです。

 

「根本的な問題は、私たちが実行した社会モデルなのです。

そして、改めて見直さなければならないのは、私たちの生活スタイルだということ。」

 

これが人類の運命なのか?

私の言っていることは、とてもシンプルなものですよ。

発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。

発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません」





 

彼が言いたいことは「幸せ」や「生き方」に関するもので、至ってシンプル。我々は資本主義という仕組みによってこれまで”発展”を遂げてきた。大量生産、大量消費、効率至上主義等は確かにGDPや企業利益を向上させ、経済発展をもたらしたが、富は1%に集まったと言われているし、社会に幸福をもたらしたかとい問題提起。

 

彼は経済的、資本主義的発展に疑問を持って我々に投げかけている。果たして経済的発展=幸福かと。とりわけ日本では、家や車、高級品を買うためにローンを組み(大学の奨学金も)、ローンの支払いのために働き続けるという事象が当たり前になっていないだろうか。善悪の話ではない。周りに流されるのではなく、自分にとっての幸福とは何かを自分で考えて、選択することが重要だということこそが彼が最も伝えたいことだろう。そして、もし社会が幸福ではないと感じるのであれば、価値観を共有できる仲間をみつけ、主体的に闘い(闘争)続ければ社会は変わらないということ。必要なのは”問題回避”ではなく、”問題解決”。

 

もちろん、同様の見解を主張している人は日本にもたくさん存在する。ただただ当たり前に鵜呑みにするのではなく、自分で考え、選択するということを忘れてはいないだろうか。自戒の念も込めて、彼の言葉を素直に受け止めたい。

 

【参考】

「世界でいちばん貧しい大統領」が日本の学生に語った4つの人生訓

「世界一貧しい大統領」が穏やかにはなった日本への辛辣な警告